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ステートメント
AI以後の郊外の風景について考えてみる。情報は物質性を孕む。郊外の、区画の整えられた景色はまるで一つのシミュレーションを実行したようで、そもそも全てがシミュレーションの中にあったのかもしれないとも思う。AIは水を飲み、エネルギーを喰う。自分の住んでいる街の住民の数倍のエネルギーがそこで消費される。まるで都心に行く人のベッドタウンとして郊外が作られたみたいに、資本主義によって駆動されるデータセンターが“ベッド"として設立される。幾つかの人たちがそれに反対し、多くの人は無関心で、データセンターの固定資産税によって給食が無償化されたという遠くの街のニュースが流れる。開発元が情報を出さないから市民が勝手に想像したシミュレーションの画像を眺めるとまるで嘘みたいで、実際に嘘である部分も含まれているかもしれないが、現実にあるデータセンターの画像もやっぱり嘘みたいに思える。
僕の住む街にこれから建設されるデータセンターは、どのような存在になるのだろうか。それも国道沿いのファミレスやガソリンスタンドみたいに、見ると安心するようなそういう日常の風景の一部になったりするのだろうか。あるいはそうなるためにはどのような条件が必要だろうか。これから作られる風景は、ベッドタウンの日常に馴染んでいくのだろうか。それともずっと分かり合えないままなのだろうか。
新しい郊外の風景としてのベッドタウン・AI、どこまでも無機質なそれはどのようにして僕らと一緒に眠るのだろう。
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クレジット
アーティスト:永田一樹
デザイン:佐野風史
空間デザイン:紀平陸
支援:令和7年度文化庁メディア芸術育成支援事業、日本財団HUMAIプログラム
ベッドタウン・AI
- Date:2026/02/12 - 2026/02/21
- Time:2/13 17:00 - 20:00、2/22 13:00 - 17:00、2/14 - 2/21 13:00 - 20:00
- Price:無料
- Note:
#メディアアート#AI#文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業
Aboutイベント詳細
Artist/ アーティスト
永田一樹
永田一樹
編集可能な世界における〈いつか見たあたらしい風景〉
郊外におけるロードサイドやショッピングモール、サイバースペースなどの〈非-場所〉には、反復された編集可能なイメージが広がる。そうした凡庸で退屈な繰り返される風景を、現実空間と情報空間を往還しながら探求する。
具体的なモチーフとしてAIやファミレスなどを扱い、アウトプットの形式として、インスタレーション、映像、テキスト、Web、SEAなどさまざまな手法を用いる。
https://linktr.ee/kzk_aui